1964年に成立した公民権法(Title VII of the Civil Rights Act of 1964)、第7項により人種、肌の色、宗教、性別、あるいは出身国を理由とする差別は禁止されています。
また、1967年に成立した雇用における年齢制限禁止法(The Age Discrimination in Employment Act of 1967)により、年齢による差別が、1990年に成立したアメリカ障害者法(Americans with Disabilities Act of 1990)により、公的機関や15人以上の従業員を有する民間企業など、雇用時において身体や精神の障害を理由とする差別的取扱いを行うことが禁じられています。
このため、採用は学歴や職歴など仕事の本質に関わる部分のみを考慮して行うことになります。
従って、履歴書を送ってもらう際や、面接をする際に注意しなければならないことがいくつかあります。
避けるべきこと
- 年齢を聞く、生年月日の記載を求める
- 履歴書に写真の添付を求める
→ 年齢、性別、人種などを類推できるため避ける。 - 家族構成を聞く
→ 子供がいたり、シングルマザーだった場合、性別による差別とみなされる可能性がある - 学校の卒業年度を聞く、履歴書に卒業年の記載を求める
→ 年齢が類推できる - 日本人かアメリカ人かを聞く。ハーフですか?
→ 人種による差別 - ボーイフレンドはいますか?結婚してますか?
→ セクハラと受け取られるので避けたほうが良い
しかしながら、仕事についてもらう上で確認しておきたいことってありますよね。
この場合、聞きたいをことを自分から話す様に話しを持って行きます。
代わりにこうすれば
- × 何歳ですか? → ◯ 18歳未満ではありませんか?(未成年は親の同意が必要、採用時の追加書類もあり)
- × 子供がいるかどうか? → ◯ 9時〜5時までの勤務時間で問題ないか?夜勤はできるか?
- × アメリカ人か? → ◯ 労働資格はありますか?
- × 高校卒業後の職歴は? → ◯ この過去の職歴はパートタイムですか?パートタイムからフルタイムの変わり目が卒業年と類推できる。
- × 日本人ですか?→ ◯ 日本語は話せますか?読み書きはできますか?
- × 障害があると無理なのではないですか? → ◯ これこれの仕事内容ですが、問題なくできそうですか?
採用をしていると、気をつけていても、不採用にした候補者から、差別で採用されなかったと訴えられることがあります。
既にいるスタッフに同様の条件の人がいれば、その人のことをあげて、採用差別していないことを証明することは簡単です。
全くスタッフがいない場合は、差別でない条件により不採用となった旨を説明しなければなりません。勤務時間が合わなかったとか、職務経験が足りなかったなどでしたら、了解を得やすいですね。